着付け教室に通っていた頃、最初に持って行って、かなり練習したのがこの小紋と帯の組み合わせでした。
地が綸子だしかなり滑って着付けにくかったと思うのですが、帯の方は六通のほとんど柄合わせの必要のない帯で重宝いたしました。
教室にはいろんな方がいて、大抵は稽古用の着物・帯は1枚・1本限り、そこへ進み具合や季節に応じて袋帯や浴衣を持ってきたりしておりました。
そんな中、一際目立ったのが呉服屋のお嬢さん。
その当時はまだ高校生でしたが、お祖母さんが作ってくれたという着物はどれも贅沢な品ばかりでした。
しかもまだしつけのかかっている着物に教室で初めて手を通すという贅沢さ。
もっと言わせていただくと、更にうらやましいのはどれも自分好みのいわゆる京風といった感じの品だったでしょうか。
着て来て、着て帰るわけでもないのに、季節に応じた着物はきちんと持ってくるし、それに合わせて毎回新品の帯やら帯締めも平気で下ろしておりました。
そのうち短大に進んで卒業式を迎えるに当たり、小振袖まで持ってきていたのには驚きました。
それがうらやましかったのもありますが、少し着られるようになった頃から私自信も割ととっかえひっかえしておりました。
綸子の着物はすべりはいいけどはだけやすく、一越ちりめんの着物はしゃきっとしていて仕上がりがきれい。
紬はすべりが悪いけど衿元が決まりやすい…etc持っていたほとんどの着物を最低1回は持っていったように思えます。
今から思うと、枚数を持ってない人には悪いと思うけれど、やはりいろんな着物の経験は積んでおくべきかと思います。
着方自体はひとつしかありませんが、ちょっとした加減というのは着慣れた着物でないとわかりません。
特に変わると難しいのは帯です。
全通や六通で総模様のものは、どんな締め方をしても大差ありませんが、お太鼓柄は本当に難しい。
教室に通っていた頃、留袖の着付けの勉強があって(確か1級講師の資格試験の科目で、2人一組になってミスは留袖を、ミセスは振袖を着せるというのがありました)、持ち合わせがなかったので先生の私物をお借りしたのですが、なんと袋帯がお太鼓柄でした。
名古屋帯のように柄がポンポンとあるのではなくて、柄(オシドリでした)の間に柄が入っているのですが、お太鼓と前帯に手結びでオシドリを出すのは至難の業でした。
さすがに業を煮やした先生が、「まだ無理だったわね」と総模様のものに変えてくれましたが、プロはそんなの許されないんでしょうねー。
今はとっかえひっかえ着付けの練習をすることはないけれど、ブランクのある着物や帯はお出かけ前に必ず練習時間を取っております。
時間が取れないとかどうしてもダメな場合には、泣く泣く美容師さんにお願いしております(フォーマルに限りますが)。
たかが衣服一枚着るだけなのですが、着方にもセンスというものがあります。
それだけに着付けの世界、着物の世界とは奥が深いと感じます。
コメント